PRODUCTS 難消化性でん粉

CHECK 1難消化性でん粉とは?

特殊な構造を持つため、ヒトの消化管内で消化・吸収されにくいでん粉・加工でん粉です。食物繊維の一種で、レジスタントスターチとも呼ばれます。

でん粉の消化性

ヒトがでん粉を消化するためには、まず、でん粉を消化酵素が作用できる状態にする必要があります。
加熱前のでん粉は結晶構造をもつため、消化酵素はでん粉にほとんど作用することができません。
でん粉を水とともに加熱すると結晶構造が緩んで水を吸収する、糊化と呼ばれる現象が起きます。
これにより、消化酵素はでん粉に作用できるようになります。
糊化したでん粉をヒトが摂取すると、でん粉は主に唾液および膵液に含まれる消化酵素によって消化され、小腸から吸収されます。

未加工でん粉の消化

難消化性でん粉の分類

難消化性でん粉は、特殊な構造を持つため消化酵素が作用しにくく、消化・吸収されにくいでん粉・加工でん粉です。構造の違いによってタイプ1からタイプ5までの5種類に分類され、当社の難消化性でん粉はタイプ4(化学的加工によって酵素抵抗性を示す)に分類されます。

種類 性質 食品の例
タイプ1 細胞壁などの外的因子によって物理的に消化されない 全粒粉
豆類
タイプ2 澱粉粒自体が酵素抵抗性を示す 高アミロースでん粉
グリーンバナナなど
タイプ3 老化によって酵素抵抗性を示す はるさめ
冷やご飯
タイプ4 化学的加工によって酵素抵抗性を示す 加工でん粉
(化学修飾されたもの)
タイプ5 脂質との複合体を形成することによって酵素抵抗性を示す チャーハンなど

CHECK 2松谷化学の難消化性でん粉

当社の難消化性でん粉は、でん粉の糖鎖と糖鎖の間に多数の架橋構造を作った高架橋でん粉です。
加熱調理しても結晶構造がゆるみにくく、消化酵素が作用しにくい状態を保ちます。

当社のレジスタントスターチ

  • 強い架橋構造により、加熱調理してもほとんど糊化しない。
  • 製品の75%以上が不溶性食物繊維の挙動を示す。

当社のレジスタントスターチ

加熱調理しても結晶構造がゆるみにくく、消化酵素が作用しにくい。
⇒食物繊維としての効果も発揮する。

CHECK 3難消化性でん粉の食品における利用

当社の難消化性でん粉のもつ特長を活かして、お客様の製品に価値をプラスオンできます。
ぜひご活用ください。

特長

  • 糊になりにくいため、サクサクとした軽い食感になります。
  • クセのない味であるため、添加しやすい食物繊維素材です。
    ※粉っぽさがあるため使用製品によって調整が必要です。
  • 食物繊維部分(製品重量当たり75%以上)の熱量は0kcalです。
    食物繊維の強化・低糖質化・低カロリー化にご利用いただけます。 ※食物繊維部分の熱量はパインスターチRT・パインスターチRT(クリア)の場合です。
    製造・調理時、加熱により食物繊維量が減少することがあります。
    したがって、最終製品の設計にあたっては、喫食形態に合わせた検証が必要です。

推奨されるアプリケーション

小麦粉を使用する製品全般に利用可能です。
ファイバーソル2との併用によって更なる低糖質化が可能です。

ベーカリー・洋菓子製品全般

  • クラッカー
  • ビスケット
  • エネルギーバー
  • 食パン
  • 菓子パン
  • パウンドケーキ
  • マドレーヌ
  • マフィン

麺類

  • ノンフライ麺(ラーメン)

当社レジスタントスターチ製品ラインアップ

製品名 パインスターチRT パインスターチRT(クリア)
原料でん粉 タピオカ タピオカ
物質名 リン酸架橋デンプン リン酸架橋デンプン
食物繊維含量
(製品あたり)
75%以上 75%以上
カロリー値
(食物繊維部分)
0kcal/g 0kcal/g
食感 粉っぽい やや粉っぽい
味質